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■2020年 政務活動報告
2月3日、昨年10月12日の台風19号で、農道及び水路が被災。農地を請け負っている若手農業者からの相談で、改めて現地調査をしました。
[経緯と現状]
昨年の台風被害発生後、自家所有の農地や耕作請負地の被害状況把握や流入稲藁の処分作業等に追われ、宇都宮市への被災申告が遅れた。
年明けの1月23日に、耕作農地の農道土手の木柵が壊れて水路が塞がれている旨の相談を受け、宇都宮市道路保全課に相談。
水路は農業企画課が所管と言われ相談したが、台風19号被害の申請期限が過ぎているとの事で申請却下。
2月3日、改めて現地調査。
①農道土手が崩れ木柵ごと水路に倒壊
②土手は緩んでいて、歩くだけで足が取られる
③農道舗装は狭く大型農耕車使用には支障
→︎個人負担での工事は、費用面及び技術的に不可能!
④放置すると農業が崩れる
[対策案]
個人に任せるのは、行政の姿勢として如何なものか。
①水路管理者がダメであれば、農道の安全確保の為に道路管理者が動くべき!
②農業継続、農道保全の為に土手木柵の補修工事を行う
③4月の田植え時期に間に合うように、補修工事を完了する
以上、若手農業者の就農意欲を削がぬよう、農業継続の為の環境整備・被災復旧を強力に進めていくよう、宇都宮市道路保全課と協議し対策を検討します。
土手が崩れた現場
土手は緩み、木柵が壊れて水路へ
木柵の老朽化
えぐられた水路
土手が崩れ農耕車両通行に支障
1月9日、県道・砂田街道「うどん太一」南に設置された「ゴミステーション」問題を調査。
[現状]
①県道の側道にゴミステーション設置
②ゴミは通行により撒き散らされる
~通行に支障 →︎交通事故の原因となる!
~ゴミが近隣に飛ばされ、生活に支障!
[住民ヒヤリング]
※県道脇に丁度いいスペースがあるので、ゴミステーションを移動して欲しい!
[対応]
①所有者の確認
・登記簿確認
②自治会、宇都宮市、栃木県との協議
・県 :県道脇にあるゴミステーション
・市 :ゴミステーション設置基準
・自治会:ゴミステーション設置申請
※対応手順に沿って、調査を進めます。
砂田街道沿いの空き地
県道の側道にあるゴミステーション
車両通行でゴミを撒き散らす
2月1日、大阪府堺市北区新金岡町内に、ラウンドアバウト・スムーズ横断歩道を設置し安全対策が進んでいる事例を調査。
[事業目的]
新金岡地区内の道路は、府道堺大和高田線の抜け道として利用する車両が多く、車両の走行速度が速いため、歩行者の横断に対する安全対策を要望する声が増えた。
車両速度を抑制し、歩行者の安全安心を目的として実施。
[周辺環境]
新金岡西こども園、幼稚園、小学校が近接し、公営住宅団地の交差点及び横断歩道。
[対策・効果]
①既設の交差点二ヶ所をラウンドアバウトに改良
②既設横断歩道三ヶ所をスムーズ横断歩道に改良~車道は台形形態の横断歩道(アップダウン)で横断歩道はバリアフリー
③ラウンドアバウトの効果
予算1700万円/ヶ所
・信号制御によらず交通規制が可能
・通過車両のスピード抑制
④スムーズ横断歩道の効果
予算350万円/ヶ所
・通過車両のスピード抑制
・横断歩道の段差解消
・カラー塗装で視認性向上
ラウンドアバウトにて
ラウンドアバウト
スムーズ横断歩道
バリアフリー
1月31日、和歌山県庁での調査後、隣接の和歌山城を視察。観光資源として、積極的に活用している。
[和歌山城概要]
1585年、羽柴秀吉が紀州平定し、秀長(弟)に命じ築城され、高虎が手がけた最初の本格的な近代城郭。
1600年、関ヶ原の戦い後、浅野幸長が37万石の領主となり、城の大規模増築を行った。
連立式天守閣を建て、現在の本丸・二の丸・西の丸に屋敷を造営。
1619年、徳川家康の十男の頼信が55万石を拝し入国し、御三家紀州藩が成立。紀州徳川家は、「南海の鎮」として西日本を監視する役割を担い、八代将軍吉宗、十四代将軍家茂を輩出。
1871年、廃藩置県により、陸軍省の管轄となる。1901年、和歌山公園として、一般公開。
1931年、史跡指定。
[施設等]
①天守閣 :三層の大天守閣、連立式天守閣
②大手門 :城の内郭に入る正面の門
③岡口門 :裏門
④二の丸 :殿様の居館、藩の政庁
⑤御橋廊下:殿様、お付の人、奥女中が二の丸と西の丸を行き来する為にかけられた橋
等々
[公園の見頃]
1.花だより
・2月下旬はスイセン(二の丸他に1万本)
・3月下旬~4月は桜(城内600本)
・4月はヤマブキ
・4月下旬はボタン(二の丸に590本)
・4月~5月はツツジ(約8000本)
・6月はアジサイ(鶴の渓に170本)
2.ガイドスタッフ
①忍者 :記念撮影等
②スタッフ:観光客と分かると話しかけられ、和歌山県の食や地酒、観光等の情報を気軽に教えてくれる。
※栃木県に不足しているのは、観光客とのフランクなやりとり。そして、お国自慢。
和歌山県から学ぶ事は、多いと感じました。
大手門
本丸前にて
天守閣
御橋廊下
天守閣からの展望
1月31日、和歌山県の地方創生への取り組みについて、以下のテーマで調査しました。
説明者:1.「和歌山県人会世界大会」
国際課 鷲岡班長、筒井主査 他
2.「和歌山県自転車活用推進計画」
道路政策課 上山班長、山田主査
調査内容:
1.和歌山県人会世界大会について
1)背景と主旨
①和歌山県は、明治時代から海外移民を積極的に行って来た歴史があり、海外諸国に県人会が組織されている。
②海外に広がった和歌山県人会を一堂に会し、和歌山愛を共有しお互いの絆を深める。
③移民生活の歴史と苦労努力を理解し、その労苦への尊敬と感謝をし、互いの活力を高める。
④そして、沖縄県人会世界大会の先進事例を参考に、和歌山県独自の県人会世界大会を開催した。
2)予算:約4000万円
使途:飛行機代(各国5人分)、宿泊・食事・移動等費用、式典・レセプション、ふるさと廻りツアー(2泊3日)
3)内容
①和歌山県人会世界大会式典
~県人会世界大会宣言、顕彰、レセプション等
②各種交流会
~伝統文化や食等の体験
紀州てまりづくり、梅ジュース・しょうゆづくりなど、地元の方々との出会い
③ふるさと廻りツアー
紀北、紀央、紀南の3コース(11/25~27)
・地元高校生や子ども達との交流会、地域の歓迎会等
・観光スポット等の見学・体験
④おもてなしバッグ
~宿泊先のホテル(部屋)に、サプライズプレゼント。地元企業の協力で「有田みかん」「金鳥蚊取り線香」等々、和歌山県を彷彿とさせる品々の詰め合わせを用意。
4)成果
和歌山県が移民を推進して来た歴史と、移民で成功を納めた多くの県人会が故郷への支援を惜しまない郷土愛を学べた。
移民した先人の努力と繁栄の過程を学び、在郷県人の励みになった。
戦時中の収容所生活など、大変な苦労の中ふるさとへの思いを糧に頑張った姿を忍べた。
※現在の世界から信頼される「日本」は、これら移民の先人達の汗と涙で築き上げた歴史である。
※オール和歌山で大成功だった事から、これを定期的な行事にする事となった。
郷土の絆や県人を大切にする取組みは、地域の活力を引き出し、郷土愛をベースに地方創生・交流人口(関係人口)増加にも有効だと実感した。
→︎国と世代を越えて交流出来た事は、今後の海外プロモーション等に有効となる!
2.和歌山県自転車活用推進計画について
1)インフラ整備
①全長800kmのサイクリングロードを指定
・海岸コース ・リバーサイドコース
・山間コース ・歴史文化コース
②道路整備
・自転車専用道路(リバーサイド)
・車道併用(ブルーライン等)
③その他施設
・サイクリストにやさしい宿(51施設)
・レンタサイクル(43ヶ所)
・サイクルステーション(200ヶ所超)
・パーク&サイクル(駐車場31ヶ所)
2)隣県連携の例
京都府と奈良県を巻き込み、180kmのサイクリングロードを形成 →︎「京奈和 自転車道」
3)今後の取組み
①サイクリングロードの整備促進
~舗装の質向上、自転車走行スペースの確保
②ナショナル・サイクル・ルート認定に向けた取組み
~太平洋自転車道の認定を推進
千葉県銚子市から和歌山県和歌山市加太までの、太平洋岸1400km!
~平成30年に太平洋自転車道協議会を設立
③ツール・ド・熊野 の盛り上げ
→︎自転車道路(サイクリングロード)の整備が進み、サイクリストの増加が確認できる。
県外、海外のサイクリストが目立ち、更にサイクリング環境の整備充実を進める!
※自転車県を標榜する栃木県としても、和歌山県の取組みを参考にして行きたい。
地球温暖化対策や低炭素社会の実現と言っても、まずは足下の活動から。県民の健康増進や交流人口増加のためにも、自転車に焦点を当てた環境整備は必要不可欠。
今回の調査、大変に参加になりました。
和歌山県議会棟前にて
調査会議
説明聴取
意見交換