8月3日、産業振興対策特別委員会の県内調査で、日光木彫りの里工芸センターを視察。
当センターは、“日光彫り”のブランド化で産業振興を図り、後継者育成と日光の伝統工芸の理解を目的に設立。
日光彫りは有名だが、趣味の世界への広がりや、素人でも立派な作品ができたり等、手軽感(誤解)がブランドイメージを阻害しているように思う。
課題としては、人材育成とビジネス化。
日光彫りは、“木地師”“彫り師”“塗り師”の3工程。
特に、木地師が不足。現在、日光には一人の木地師しかいない。しかも高齢で、後継者を募っている。
問題は、ビジネスとして成り立っていない事。
木地師は、盆や箱の下地を作る職人。第一工程の為、仕上げまで手間と熟練が必要だが、作品ではないため単価が安い。
取引単価を検討し、ビジネスベースに乗るよう、取り組む必要がある。
また、日光彫り作品のバリエーションを増やし、若者や女性を惹きつけるものを商品開発する必要もある。
同センターには、日光彫りの下駄も併設され、下駄づくりの実演もある。
ここでは、結城紬の鼻緒や、思川桜の染め物などとコラボレーションを紹介。
伝統工芸を単独で維持するだけでなく、県内の他の工芸品との取り合わせは、新たな可能性を生むチャンスになる。