2月8日、大谷石採掘跡地陥没の現場にて、陥没の規模及びその被害状況、行政の監視体制など調査。
陥没は2月3日(日)10:31に発生。
陥没現場から200mの所の住民の話しでは、『ドーン』と言う音と地響きがあった。地震のように『前触れ』や『余震』はなく、一度きりの揺れだった。
地盤が固いせいか、体感した揺れは地震で言う震度3程度。
現場は山の中で、獣道を進み陥没現場に近づいて行くと、木々が傾いていたり倒れていたりと、陥没の力の凄さが分かる。
陥没の規模は、過去のものより比較的小さい。と聞いていたが、陥没面積は約4500m2、深さ6~10mと大変なもの。
陥没が山の中で民家が無かった事は、不幸中の幸いだった。
大谷町の陥没危険地域の観測は、20年以上前の陥没事故以来行われ、現在126箇所に及ぶ地点で地震計による観測が行われている。
陥没はこれまで、400~1200回の振動の後発生していた。
その為、振動が混んで来たら、観測状況を宇都宮市や栃木県に伝え、行政が判断して住民に避難指示等を出す事になっていた。
ところが、今回は4回の振動で陥没してしまった。
今回の陥没情報は、異音と振動で異常を察知した『住民』が『消防』へ、消防から『公社』と『行政』へと伝わった。
しかし、陥没発生が日曜日だった事から、公社は対応出来なかった。
危機管理の上から、情報キャッチの体制や、『振動の回数を基準』に住民への指示をするやり方等を、抜本的に見直す必要があるのではないか。
現在の対応として、
①陥没区域外周及び現地進入路の立ち入り禁止。
②原因究明までの期間、県・市・公社・組合・消防により、1日三回の巡回を実施。
事故原因は調査中で分かっていないが、住民生活の安全安心のために原因究明を急いでもらいたい。
そして、具体的に対策を進め、一日も早く大谷地区が皆様に安心して生活のできる環境を提供しなければならないと決意。