8月3日、福岡県庁にて以下の政務調査を実施しました。
I.IoT産業振興プロジェクトの取組について
説明者:商工部 新産業振興課 見雪企画監
Ⅱ.難病対策の取組について
説明者:保険医療介護部 がん疾病対策課 北林係長、筑紫保健福祉環境事務所 健康増進課 原野課長、筑後保険福祉環境事務所 健康増進課 石井課長
[調査内容]
I.IoT関連産業振興プロジェクトの取組
1.福岡県の産業について
・自動車産業が(栃木県同様)メイン産業
・ロボット及び半導体技術が集積されている
・妖怪ウォッチなどゲーム産業も強み
・プログラミング言語[Ruby(ロビー)]の生みの親〜軽量で早く省エネの特性を持ち、汎用性が高く全国に拡大!
→Rubyコンテンツ協議会には、730の会員企業がある
→これからは、新たな産業の創出が不可欠!・・・これらノウハウや地元企業の技術力を支援し、新産業に成長させる!
2.IoT推進ラボの取組について
①ニーズの掘起し
・IoTプロジェクト推進協議会
〜庁内に部局横断的に当協議会を設置し、各部局が抱える問題をIoTの技術を使って解決出来ないかニーズを吸い上げ!
→課題・ニーズは、国と連携し(人材派遣等)取組んでいる
※県の目標は、雇用確保と県内中小企業の業績拡大からの税収増加。その為に、IoTを活用して企業支援をしている。
②プロジェクトの推進
平成28年度、飲酒運転防止システム、介護予防ゲームの開発、茶園場のIoT運用支援システムを完了。
平成29年度、農産物(あま王)栽培のIoT化、乾ノリ生産支援システム、太陽光発電施設監視システムに取組む。
→弱者支援や社会問題解決のために、IoT開発に力を注ぐ
3.IoT試作検証工房について
・ノイズスキャナー、NC加工機、デジタルマイクロスコープ、電波暗室、HALT試験器、3Dプリンター、表面観察器等の最先端設備を装備。
〜当工房の隣接地に産業団地を分譲→即完売!
4.市場開拓支援について
・ビジネスマッチング
〜開発商品の出展等を支援!
・企業の資金調達や販路拡大支援
5.人材育成について
・IoT先進活用事例集の作成
・世界の人脈づくり
・IoTシステム研修会
→IoT関連産業を次期基幹産業に!
6.今後の取組と方向性について
①災害対応へのIoT技術の導入を検討
②農業分野、ものづくり分野のさらなる進化
③行政ビッグデータの活用検討
④地元企業のセンサー技術、無線通信技術等の磨き上げ支援の強化
7.意見交換
①IoTプロジェクト推進協議会
〜年4回開催、勉強会、事例研究
〜各部局から課題吸い上げ→課題取りまとめ→課題の整理と方向性、プライオリティを決定→現地事業者、専門家、ソフト開発者等と協議→商品化・ビジネス化!
②あま王栽培へのIoT導入
〜最高ブランド構築・・・食味、色、大きさ、品質の安定と生産性の向上!
〜栽培農家の経営効率向上!
〜利益創出!
※大変、参考になりました。栃木県の取組に即活かせる項目が多く、有意義な調査でした。
II.難病対策の取組
1.福岡県の概要について
・人口 510万人、福岡市・北九州市は人口増加傾向!
・60市町村を、9ヶ所の地域在宅医療支援センターが網羅
2.福岡県難病相談・支援センターについて
1)九州大学内に難病相談・支援センターを置き、①重症神経難病ネットワーク ②小児慢性特定疾病児等自立支援 ③難病相談・支援 の対応を行っている。
2)難病相談・支援では、就労支援をハローワークと連携している。
※切れ目のない支援がポイント!
3)体制
・拠点病院〜往診36病院、精神科7病院
・基幹協力病院14病院、協力病院・診療所108施設
4)在宅医療推進事業
・緩和ケアを受けながら家族と暮らしたい〜在宅ニーズは81%
・家族がいない、負担をかけられない、医療体制がない等の理由で、63%は実現が難しい!
→希望する全ての難病患者の願いを叶えてあげたい!
3.保健所に「地域在宅医療支援センター」設置!
・地域の実情・状況に合わせた体制を整備〜9ヶ所
・筑紫地域〜人口、高齢化率、難病患者数、支援病院、訪問看護ステーション等に合わせ対応。
・組織〜健康増進課が難病の主管部署、保健師3名体制
・相談〜4000件超
・ボランティアも活用
4.難病対策地域協議会について
・難病法第32条のもと設置
・地域における難病患者への支援・情報共有、関係機関との連携、実情に合った体制づくりが目的。
5.意見交換
①難病患者との個別対応
②難病医療費の負担軽減策
③難病患者の就労支援
→医療費の支援については、栃木県が先行しているが、就労支援は課題がある。
〜福岡県のハローワークとの連携については、参考にすれべき!
〜佐賀県では、個別対応で就労支援を行っているらしく、後日詳細調査したい。