1月14日、鳥取県庁に「防災・避難所対応」「観光政策」について、調査のため訪問しました。
1.災害時の避難所における断水及び停電対応について
説明者;危機管理政策課 課長補佐 木山正一氏、教育環境課 係長 横山 寛氏より説明聴取
1)文科省「避難所の機能等調査」結果
項目 前回 → 今回(H31)
・備蓄倉庫 52.3% → 100%
・飲料水 20.5% → 100%
・電力 13.3% → 100%
・断水トイレ 19.5% → 100%
※栃木県は、全国平均(34%)程度。
1)取組が進んだ背景
①2000年の鳥取西部地震の教訓
~「防災対策研究会」を県と市町村連携のテーブルとして設置、原則県民に公開し、活発な議論展開している。
~広域的事項は、県と市町村で話し合い決める体制を構築している。
②県と市町村の役割分担を明確化
~備蓄機材や資材の大小で、各自治体が担当
・仮設トイレ・自動ラップ式トイレ、投光器、発電機、ストーブ、EV車接続用外部給電器など大型のものは「県」
・備蓄食料、ミルク、飲用水、衛生用具等の消費物は「市町村」
③現状の課題
・コスト負担~自治体により格差がある為、県の支援は不可欠
・備蓄状況~備蓄倉庫に一括備蓄、地域現場に分散備蓄と、地域によりまちまち
・災害時配給~県内全域被災を想定し備蓄品目・備蓄量を算定、人口割で市町村が備蓄しているが、発災時に一度集めて、再度配分しなければならない。
・市は「防災課」が専任で対応できているが、町村は「総務課」兼務の為対応しきれない現状
→県がフォローする必要がある!
④今後の取組
・現在、鳥取県を東部・中央部・西部の三県域に分け、地域特性に合った対応を検討する会議体を設置
・防災対策研究会等の会議運営上の市町村への配慮
・県民への周知徹底
~指定避難所(長期避難生活)、指定緊急避難場所(生命を守るため一時的な緊急避難)及び拠点避難所、機能特化避難所(障害の種類等に対応)
~県民個別に必要な避難所情報を伝達
・住民自身に避難しないリスクの理解促進
~3Dや動画等でハザードマップの見える化を図る
・積極的な避難促進
~自分が逃げる基準を明確にする
マイタイムラインのワークショップモデル事業の実施
・その他、マニュアル等のソフト対策も積極的に見直して行く!
2.国内外の誘客に向けた取組について
①滞在時間・日数の拡大
・鳥取県は「星取県」キャンペーン
・「蟹鳥県」ウェルカニ キャンペーン
※夜のイベント、夕食(蟹づくし)で、宿泊を誘引!
②日本遺産等の活用
・東部に二ヶ所、中央部に一ヶ所、西部に一ヶ所の4つの日本遺産を繋ぎ、周遊させる
・砂丘美術館 春から1/5までの約9ヶ月、砂の芸術で誘客。毎年テーマを変え、大規模で本格的な砂の彫刻を披露
③インバウンド対策
・ロシア
年間790人、平均滞在17.2泊、一人当たり18.8万円の消費、旅行目的はレジャーが第一。
~ロシア人2名が国際交流員として、情報発信など活躍している。
・1位 香港 2位 韓国 3位 中国だが、今年、上海に定期周航便が週2便出来たので、更に期待される。
・海外旅行客の興味は、レジャーは当然だが、神社仏閣や甲冑・鎧などの歴史・文化のストーリーが大人気だ。
3.鳥取砂丘ビジターセンター視察
①鳥取砂丘の成り立ち
②波紋のサイエンス
③観光資源としての活用と課題
・砂丘美術館として、砂の芸術(彫刻)を長期間展示公開 〜3日間で8万人の来場
→食事、売店等、即売り切れ状態で、大量集客対応の環境整備が課題!
・ゴミ捨て問題
・多言語化
※先進的な取組が多く、大変参考になりました。本県の取組に取り入れたいと思います。
※観光スポットでの共通の課題・問題についても、本県の現状を見る上で参加にしたいと思います。
鳥取県議会棟前にて
①危機管理政策課より説明聴取
②観光戦略課より説明聴取
鳥取砂丘ビジターセンター内展示コーナー
砂丘の成り立ち等調査