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2019年7月24日  公明党会派県外調査①

7月23日、埼玉県にて、AI及びIoTを活用した「救急医療」「地域経済振興」「介護環境改善」をテーマに調査しました。

1.AIを活用した救急相談の整備について
①救急電話相談
H.19 子ども(#8000)→︎H.26 おとな(#7000)→︎H.29 24時間365日対応(#7119)導入
②救急搬送の現状と問題
年々、利用患者数が増加し、搬送先のたらい回しが増加。
搬送体制の強化、受入先病院の確保、適正診断(救急の必要性判断)が課題!
③AI救急相談
スマホ等の画面上に症状を入力→︎AIが108種の症状にアクセスし、救急度を判定・トリアージ→︎赤:119番、オレンジから白は対処法を説明。
ワンクリックで電話相談も可能!チャット入力情報を電話相談員が共有している為、説明の二度手間はない!

④アクセス方法
県ホームページ→︎AI救急相談→︎基本情報・症状入力→︎判定!
※体調が悪い中、AI救急相談にたどり着くまで手間がかかる。
→︎あらかじめ、県民に「お気に入り」に登録させる取組が必要では!

2.AI・IoTを用いた「超スマート社会」と「地域経済の好循環」の実現について
1)地域未来投資促進法による事業
地域経済牽引企業の育成
2)具体的事例・鶴ヶ島JC周辺の地域開発
~農大跡地活用
①経済効果
新規立地:1.52億円×20件
事業拡大:0.75億円×5件
→︎3.715億円の付加価値創出!
②地域特性の活用
・大学などのIOT・ビッグデータ、AIの活用
→︎第4次産業革命
・ロボット、航空宇宙等の産業
・製造業の集積 ~成長ものづくり分野
③地域経済牽引企業の支援
・栃木県)県として宇都宮大学と連携
・埼玉県)各市町の特性を生かし、栃木県よりエッジを効かせた取組になっている
※県独自の補助金制度(上限2.000万円)あり

3.「エントリー&オーダーメイド」方式による産業団地の整備について
1)エントリー制度
産業団地造成前に企業を募集し、事前に企業ニーズを把握。ニーズを反映した産業団地計画をしている
2)オーダーメイド
企業との意見交換の下、区画・形状、インフラ整備など、可変性の造成計画
※レディーメイドとは異なり、企業側に立った(買いたいものを造る)マーケットインの取組

3)エントリー&オーダーメイド方式の特徴
①従来型のレディーメイドは、用地買収から造成、企業誘致まで時間がかかる〜約5年
②エントリー型では、約3年で開業できる
③企業側のメリット
・産業団地計画を2年前に把握できる
・事業拡大等の意思決定を早期化できる
・使い勝手の良い区画を取得できる
④行政側のメリット
・完売率が高い
・分譲後の評価が高い
⑤成果
・スピード分譲、完売 ~小規模ニーズにも対応
・地域振興

4.介護ロボットの活用促進による介護離職者の防止について
1)介護人材の需給推計
①2025年 埼玉県 11.6万人が必要
→︎ 供給見通し 10万人・・・1.6万人が不足!
②人材確保、定着、イメージアップの取組が不可欠!
→︎ 介護ロボット導入で、介護従事者の業務負担軽減ができないか?!
プロジェクトチーム設置

2)介護ロボット導入の現状調査
・アンケート調査の結果、ほとんどの施設は「見守りセンサー」だった

3)介護ロボット普及促進事業
①目的:介護ロボットの購入、レンタルへの補助
②事業内容:補助金30万円/機
移動、移乗、排泄、入浴等の介助
その他、施設・居住サービスで支援

4)実証実験 ~介護ロボットの効果検証
①特老2施設、老健2施設にロボット導入計画
②アドバイザーの指導
・ロボット導入・活用を検討
・導入後、施設での見学会開催
・報告書まとめ、報告会実施

5)事業効果
・介護ロボットの効果を検証し、効果を見える化!→︎導入環境を整備
・介護離職率の改善
2017年  28% →︎2018年  16.7%に改善!
※全職種の離職率が13.2%なので、まだ課題はあるが、合同入職式や10年、20年勤続知事表彰、3年未満職員研修など、複合的な取組で離職を防止している。

5.中小企業IOT・AI活用支援について
1)事業概要
①相談  ②普及啓蒙  ③人材育成  ④資金支援
・コンセプト
①事業基盤強化  ②付加価値増大  ③ビジネス変革
2)相談支援業務
IOTコーディネーター3名体制で、電話・メール相談(平日9:30~16:30)

3)IOT普及支援
①IOT普及セミナー:6回/年開催  100人/回    程度  無料
基礎、最新動向、導入事例紹介、政府・業界・関連技術等の動向など
②IOTシステムで中小企業の製造業が変わる!
5つの成功事例紹介(生産性35%アップ等)
③補助金
中小企業にはIOTの専門家も補助金申請の経験者も少なく、また、国の補助金申請は複雑でせっかくの制度も利用させていない。
そこで、利用が簡易な県の補助金制度を充実させている。~上限500万円、毎年3件程度

4)IOT人材育成
①IOT導入実践研修 ~2日コース、中小企業技術者10名、1万円・・・2回/年
②AI・IOT人材育成研修 ~18日コース、技術習得を目指す若手技術者30名、4万円
→︎JDLAのG検定(AI.IOTの理解)受験
③導入技術研修 ~6日コース、経営幹部か技術者30名、1万円
※受講料は、交通費や受験料など全て実費分
④オーダーメイドAI研修 ~3ヶ月(OJT)企業内でのAI導入への支援、無料

※充実した研修プログラムです。

以上、先進的取り組みを調査しました。背景(現状)は異なる点もありましたが、本県の事業に取り入れられるものもあり、大変参考になりました。

埼玉県議会棟前にて

埼玉県庁内での調査

執行部からの説明聴取

埼玉県産業振興公社での調査

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