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7月9日、公明党県議会派として、静岡県庁に視察。
今回の目的は、防災に対する取り組みの中で、特に『災害情報の伝達システム』と『住宅の耐震化対策』について、説明聴取。
危機管理部から、災害情報システムの概略の説明、防災ヘリコプターに搭載している“ヘリテレ”について説明の後、質疑に・・・
県と市町の情報連携は勿論、システム導入時の協力など、参考になる事が多々あり。
また、情報の伝達では、防災無線や同報無線などハードには限界があり、『エリアメール』や、孤立地域への『衛星電話』の対策を充実。
ヘリテレは、地上基地局のインフラ整備に多額のコストが課題。そこで、ヘリテレ情報を衛星に直接発信する『サテライトシステム』も検討。
建築安全課では、一般住宅の耐震化を推進。
これは、阪神淡路大震災を教訓に、建物倒壊による圧死者を減らす取り組み。
耐震診断を無料化する事で、診断件数を増やし、耐震計画、耐震工事へつなげる。
地震が起こっても、最低限つぶれない家を作る。
そして、最終的に自宅の倒壊での圧死者を半減させる事を目指している。
特に、担当職員の耐震化アップで、一人でも命を守りたい。との情熱は、素晴らしいものを感じた。
行政の対応には、ばらつきが有り、地域毎に取り組みに温度差があるようだ。
7月6日、静岡市のなかじま園『農園カフェ』を視察。
6次産業化に成功した中嶌さんより、生産農園から加工・販売へ事業を転換した経緯や苦労した点について話しを伺う。
イチゴの品種は、『あきひめ』。現在は『あきひめ』は、東京市場に出回る事はなく、ローカル品種になった。『あきひめ』の特徴は、酸味が少なく、加工に向いている。と言う。
栽培方法は、収穫がし易い高設栽培。作業性を高める事で、コストダウンのメリットも。
また、水耕栽培も試みたが、食味が安定しない等の理由で、土耕栽培に徹している。
農業収益は、6次産業化し倍増。
売上の内訳は、75%が農園カフェ。20%が近隣のスーパー。5%が加工会社となっている。
また、酒造会社とタイアップし、ぷちしゅわーイチゴ酒を販売。
今回、家族経営の農家が自前で6次産業化に成功した事例は、これから若者の活力を刺激するものと期待したい。
昨日の視察『あぐりタウンげんきの郷』でも言っていたが、「農家の後継者問題は、農業が儲かるようになれば解決する」と。
これからの日本の農業政策は、儲かる農業のビジネスモデルの普及に重点を置くべき。
7月6日、静岡県産業振興財団に、地域経済振興対策等について説明聴取。
静岡県の経済産業部から、地元企業への活性化対策や海外展開の支援、制度融資等の取り組みの説明。
産業振興財団からは、財団の概要、フーズ・サイエンスヒルズプロジェクトについて説明。
の後、質疑・意見交換。
静岡県は、西部地域がものづくり、中央が商業、東部が大企業の工場や観光地と。
大変、地域性に富んだ県の構成。
静岡県は、お茶が名産。
フーズ・サイエンスでは、太陽光を当てず栽培する『白葉茶』や香りの高い『高香味茶』の研究。
白葉茶は、アミノ酸が3倍。また、高香味茶は、花の香りのお茶と、付加価値の高いもの。
更に、世界市場に売り出すため、苦味・渋味をコントロールする研究をしていると言う。
農商工の連動や産学官の連携など、成果を確認。
7月5日、愛知県陶磁資料館を視察。
館長はじめ、担当者から説明聴取。
資料館には、常滑焼、瀬戸染付焼など、常設展示をはじめ、特別展『初期伊万里・柿右衛門・鍋島』等企画。
規模は、約9万坪の敷地に、本館に増設された展示館を加え約7千坪と、充実の施設。
陶器の歴史、文化財を含む文化的価値の高い陶器や、近代の実用的なもの。
更に、瀬戸の特徴でもある繊細な表現のノベルティ。
また、子供の体験コーナーや陶器で遊ぶ『陶器玩具』など、来場数拡大に向け様々な取り組みを工夫。
送電線に使われる『ガイシ』の日本ガイシや洋食器のノリタケ、衛生陶器のINAXも、陶器生産の盛んなこの地域から発祥。
愛知県の土地と地理的条件が、陶器関連・自動車等ものづくり産業を生んだ。
栃木の益子焼き振興に、参考にしたい。
7月5日、愛知県大府市のJAあぐりタウンげんきの郷を、視察調査。
年間200万人の来場者。売上20億円、地元産を80%扱う同社は、品揃えに自信。
『売れるものを作る』を社の方針に。
500人の農家と取引し、毎朝出荷検査を厳しく実施。中途半端なものは、置かせない。その代わり、値段は、生産者に好きに値段を付けさせる。そして、売れる売れないは、自己責任。
持ち込んで来た品物が検査で不合格が続くと、イエローカード。更に続くとレッドカード。更には、出荷停止や除名処分も・・・
厳しい経営者だが、この品質への拘りが、最終的に農家を守っている。
生産者が、一人社長の意識と責任感で取り組んで来たことが、発展に繋がっている。
また、生産は遊び心を持って!をモットーに、農家の皆さんに接している。
例えば、ジャガイモを22品種栽培してみるとか、トマトも変わり種を見つけて栽培し、店に並べるなど、冒険している。
それが意外に、お客様にうけたりする。
生産者もプロ意識を持ち、げんきの郷の運営もプロ意識で臨む。
農家が儲かって、初めてげんきの郷が儲かる。このウィンウィンの関係が、成功のポイント。